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‐ 30代・40代のための資産運用やら生活に関するアレコレ -

今話題になっている金融庁が公表した「高齢社会における資産形成・管理における提言」をわかりやすく抜粋・解説してみます。(その3)

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 金融庁が公表し、その日のうちから結構な物議を醸しだしている「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」について重要点を抜粋して読み解くシリーズ、今回は第3回目です。よろしくお願いします。

 ↓↓↓ちなみに過去の記事はこちらです。

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  というか、書いているうちに、なんかこの報告書が亡き者にされようとしていてちょっとびっくりですね!!

 もともと年金だけでは足りないということは皆さんわかっていた(はず)なのにはっきりと提示されてしまうとこんなにも反感を買うものなのですね。。。

 どこかの記事で「突然の提案は失敗する(根回しって超重要)」的な話を読んで確かにそのとおりだなぁと納得したことがあったのですが、今回の件も結局は「“国民に対する”根回し不足」ってことになるんですかね。

 まぁ、報告書を提出した側としては、本文中、“はじめに”に書いてあったとおり、ここから議論を始めたい(=根回しの始まり)的に考えていたのでしょうけどね。

 ・・・と、前置きが長くなってしまいました。
 では、本題に入りましょう。今回は資産形成法にかかる部分になりますね。

海外の高齢者は資産運用を行っている

“米国では 75 歳以上の高齢世帯の金融資産はここ 20 年ほどで3倍ほどに伸びている一方、わが国の同年代の高齢世帯の金融資産はほぼ横ばいで推移しており、対照的な動きとなっている。米国では、市況が好調だったことに加え、401(k)プラン等の制度的な後押しもあり、現役期から資産形成を実行し且つ継続するとともに、そのような世代が歳を重ねるに従い、高齢世帯の資産が増加していったと推察される。この点、わが国でも後述するつみたて NISA や iDeCo 等が整備され、個人が長期の資産形成を行うに際して、制度的な環境が整いつつある。”

 ・・・確かにここ数年、国が貯金以外の資産運用を促進するために様々な制度や金融商品等を整備していますね。税金等の面で優位となる制度なので、資産運用をお考えであればぜひ利用したほうがいいかと思います。

多くの人が老後の生活に関して漠然とした不安を抱えている

“・・・内閣府が実施した世論調査では、「老後の生活設計を考えたことがある」と回答した人は、全体で 67.8%となっており、60 代をトップに30 代以上では軒並み 50%以上となっている。また、「ある」と回答した人に対して考えたことがある理由は何かを問うたところ、多数を占めた回答が「老後の生活が不安だから」であり、多くの人が老後生活に不安を抱えている”

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“50 代以下の世代では、老後に対する不安要因として「お金」が挙げられていることが多い。また、世代を問わず老後の備えとして自ら想定する金額と現在の金融資産額(平均)との間に大きく差額が生じているとするアンケート結果もある。こうしたことから、老後の不安として「お金」が主要要因となっていることが窺える。”

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 ・・・不安ですよね~、明るい未来が予想されているわけでもないですし、現時点でお金もないですし、年金も今よりもらえなくなりそうだし。不安しかないですよね~。
 かといって、現時点でのライフプラン・ファイナンシャルプランをしっかりと分析するわけでもなく、日々の生活に追われてしまっているんですよね。
 なかなか、そういったことを学んだり試算したりする時間もとれないですよね。

前述を踏まえた報告書での提案

 ここからは、報告書中、「2.基本的な視点及び考え方」の内容に入っていきます。
 ここでは前述したような現状等を踏まえ、個々人がどのように認識し、行動を行った方がよいのか提案してくれています。
では、さっそく見ていきましょう。

長寿化に伴い、資産寿命を延ばすことが必要

“・・・夫 65 歳以上、妻 60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ 20~30 年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で 1,300 万円~2,000 万円になる。この金額はあくまで平均の不足額から導きだしたものであり、不足額は各々の収入・支出の状況やライフスタイル等によって大きく異なる。当然不足しない場合もありうるが、これまでより長く生きる以上、いずれにせよ今までより多くのお金が必要となり、長く生きることに応じて資産寿命を延ばすことが必要になってくるものと考えられる。重要なことは、長寿化の進展も踏まえて、年齢別、男女別の平均余命などを参考にしたうえで、老後の生活において公的年金以外で賄わなければいけない金額がどの程度になるか、考えてみることである。”

 ・・・おっしゃるとおりですね。まずは自分の場合、現時点でどの程度年金をもらえる予定なのか、自分が理想とする老後を送るためにはどの程度の費用がかかるのか、その場合、年金以外で必要となる金額はどの程度になるのか、シミュレートすることが非常に重要になってくる訳ですね。

ライフスタイル等の多様化により個々人のニーズは様々

“・・・かつて「一億総中流」と呼ばれた日本社会であったが、前述のとおり、保有資産や所得等の状況はバラつきが見られるようになってきている。こうした変化は、個々人の行動にも大きく影響を与えている・・・(中略)・・・ライフスタイルが多様化する中では、個々人のニーズは様々であり、大学卒業、新卒採用、結婚・出産、住宅購入、定年まで一つの会社に勤め上げ、退職後は退職金と年金で収入を賄い、三世帯同居で老後生活を営む、というこれまでの標準的なライフプランというものは多くの者にとって今後はほとんどあてはまらないかもしれない。今後は自らがどのようなライフプランを想定するのか、そのライフプランに伴う収支や資産はどの程度になるのか、個々人は自分自身の状況を「見える化」した上で対応を考えていく必要があるといえる。”

公的年金の受給に加えた生活水準を上げるための行動

“・・・公的年金制度が多くの人にとって老後の収入の柱であり続けることは間違いないが、少子高齢化により働く世代が中長期的に縮小していくことを踏まえて、年金制度の持続可能性を担保するためにマクロ経済スライドによる給付水準の調整が進められることとなっている。こうした状況を踏まえ、今後は年金受給額を含めて自分自身の状況を「見える化」して、自らの望む生活水準に照らして必要となる資産や収入が足りないと思われるのであれば、各々の状況に応じて、就労継続の模索、自らの支出の再点検・削減、そして保有する資産を活用した資産形成・運用といった「自助」の充実を行っていく必要があるといえる。”

 ・・・言いたいことはわかるんですが、日々の生活で給与等がほとんどなくなってしまう人たちはどのようにして資産形成したらいいんじゃい!!と、怒りたくなるのもわかりますね。支出を切り詰めることで老後資金を蓄えることが可能となる人たちってもともと給料を結構貰ってる人だけですからね。

 でもまぁ、文句を言っても現実は変えられないので、やはりそういった収入増加の手法を取り入れて(まぁ、結局は働くってことになりますが)運用できる資産を形成するしかないんでしょうかね。

 と、長くなりましたが、こういったような考えかたが報告書には記載されていました。

 なかなかニュース等で短く切り取ってしまうと、“老後資金に2,000万円必要”ばかりが一人歩きしてしまって、その内容を深くみることなく議論が進んでしまいがちですが、この報告書が言いたいこと(伝えたいこと)は、「もともと人によって望む老後の生活は違いますし、受給する年金の額も違いますし、人それぞれに必要となってくる老後資金は変わってくる訳ですので、これを機に皆さんも自分と家族のライフプラン・ファイナンシャルプランを検討してみてくださいね」ということなので、年金制度の崩壊云々の話は少し逸脱しているかなぁ、と私は思っています。
 医療等の発展に伴って寿命が延伸され、老後にかかる資金が増大する、当たり前の話なので、「自分が望むような老後を手に入れるためには、今現在、どのような行動を起こしたらよいのか」をこの資料を基にみなさんも考えてみてはいかがでしょうか。

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